第60回竜のしっぽCS(オリジナル)【決勝戦】 ハルキちわvsRuby

※この対戦は両プレイヤーの寛大な許しのもと記事にしています

 

緊急事態宣言も開け、関西にも遅めの王来編環境がやってきた。やはり赤単の多さには目を見張るものがある。《我我我ガイアール・ブランド》から展開される圧倒的スピードとその安定性は今までの速攻を圧倒している。

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そんな激戦区を駆け抜けたのは、赤単を喰らってきた者達。Ruby(@Rubiestdm)の使う赤白ドギラゴン閃とハルキちわ(@asunaro20Haruki)の使うチェンジザ覇道だ。ドギラゴンvsチェンジザ覇道と聞くと、双極編大好きな筆者はそれはそれはワクワクしてしまう。令和の世の中でまた見ることができるとは。さっそく対戦を見てみよう。


※この対戦は両プレイヤーの寛大な許しのもと記事にしています


先行:Ruby


令和のドギラゴンは攻めだけでない。後ろに構えても強いのが《蒼き守護神 ドギラゴン閃》のウリだ。《チャラ・ルピア》、《奇石 ミクセル》と盤面を整えていくRuby


しかし、ハルキちわも黙って見ているわけはない。《フェアリー・ライフ》→《バングリッドX7》という2→4の動きで《ミクセル》を破壊しつつマナを伸ばす。
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先にビッグアクションを起こしたのはRuby。《凰翔竜機ワルキューレ・ルピア》から《ドギラゴン閃》に革命チェンジ、《U・S・A・NNYAA》で後続を揃えながらハルキちわの《バングリッドX7》を討ち取る。


手札と盤面を伸ばすRubyハルキちわは《龍装艦 チェンジザ》から《六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》で延命の1ターンを貰う。対するRubyは攻め時でないと判断。《大爆龍 ダイナボルト》を建ててハルキちわにターンを渡す。f:id:jairo_j:20210629075031j:image

ハルキちわが目指すのは《“必駆”蛮触礼亞》+《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》の黄金パッケージ。しかし、《ウマキン☆プロジェクト》のバズレンダ、《チェンジザ》の攻撃時2ドローと探しに行くが発射口となる《“必駆”蛮触礼亞》が見つからない。ハルキちわは《逆瀧》で更なる延命をするが《チェンジザ》は《ドギラゴン閃》にブロックされ、リソース源を失う。


Rubyは4枚目の《チェンジザ》、もとい《逆瀧》をハルキちわの公開領域から確認すると、《“龍装”チュリス》を建ててターンエンド。「次はない」という警告の証だ。


《逆瀧》を使いきり、《チェンジザ》も失った。ハルキちわがターンを凌ぐには、まだ見ぬシールドトリガーにかける他無い。

ならば、ターンを返さなければいい。ハルキちわにはそれが可能だ。


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「B・A・D《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》!」


先刻の《ウマキン》は《“必駆”蛮触礼亞》こそ持ってこなかったが、《覇道》が自力で走るだけの8コストまでマナを伸ばしていた。


ハルキちわのEXターン、続いてコールしたのは《勝熱英雄 モモキング》!Rubyの盾に攻める。

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……


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………


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…………

 

Ruby の 《ドギラゴン閃》 は ブロッカー だった!!!

(誰の《ドギラゴン閃》もブロッカーです。)

 

勢いよくタップされた《モモキング》は《ドギラゴン閃》に咎められ、墓地に送られる。
叫びながらターンを返すハルキちわハルキちわRubyは普段見知った仲だったこともありノリは完全にフリープレイのそれ。まさかこの試合にCS優勝がかかっているとは誰も想像できない。


しかし筆者は気付かされた。デュエルマスターズは競技の側面も併せ持つホビー、つまりは趣味であることを。趣味を笑って楽しむ両名を止める権利など、例えジャッジであっても持ち合わせていないのだ。今は決勝戦を純粋に楽しむRubyハルキちわの2人を見守ろうではないか。


さて、シーソーは打って変わってRubyに傾く。千載一遇のチャンスを掴んだRubyは《チャラ・ルピア》《大爆龍 ダイナボルト》と召喚し、隠し玉の《我我我ガイアール・ブランド》まで広げて脅威の21打点を形成。

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対するハルキちわのシールドは万全の5枚。攻撃順を考えるRuby

不測の事態を考慮した上でRubyの脳内CPUがハジき出した結論は……

「踏まなければ勝てる!」


《ドギラゴン閃》のTブレイクを受けて、ハルキちわは勢いよく1枚のカードを叩きつけた!

「《終末の時計 ザ・クロック》!!!」

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「今度こそブロッカーいないよな?」

同じ轍を踏むまいと盤面を確認。《勝熱英雄 モモキング》を走らせて、Rubyにダイレクトアタックを決めた。


勝者:ハルキちわ


令和のドギラゴンvsチェンジザ覇道はハルキちわ操るチェンジザ覇道の勝利で幕を閉じた。後で知ったが、ハルキちわは予選5回戦を全てvsドギラゴン閃で全勝している。そこには覆せない相性差があるのだろうか。


???「いや、決勝戦はドギラゴンが勝てた。」

筆者「あ、貴方は…!!」

 

彼の名は右(@migi0718)Rubyが使っていた赤白ドギラゴン閃デッキの製作者だ。ここからは、製作者であるの解説のもと決勝戦を振り返りたい。


「まず5ターン目、ハルキちわの《チェンジザ》を破壊できましたね。」

5ターン目…時を戻そう。

対するRubyは攻め時でないと判断。《大爆龍 ダイナボルト》を建ててハルキちわにターンを渡す。


筆者ハルキちわの《チェンジザ》から《逆瀧》を打たれて足踏みしたターンですね。」


「あそこは《ダイナボルト》を建てて、そのまま《我我我ガイアール・ブランド》に進化させるべきです。」


筆者「《ダイナボルト》を進化……??あっ!」


「《ダイナボルト》のシンカパワーで《チェンジザ》とバトルすれば、少なくとも次のターンに《触礼亞》で走られる危険は無かったし、《ウマキン》を出されることも無かった。となればそもそも《覇道》まで届かないですよね。」


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盲点だった。2回攻撃ばかりに目が行きがちな《大爆龍 ダイナボルト》だが、シンカパワーによって強制バトルが可能なのだ。


筆者「でも《我我我》に進化してしまうと、強制アタックになってしまう裏目もありませんか?」


「《逆瀧》を打たれている状況だったので、《チャラ》で適当に1点いれればデメリットも最大限消せるんですよ。」


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岡目八目などという言葉もあるが、ここまで的確な答えを導き出せるとは。


筆者「確かにそのプレイができていれば勝敗は分からなかったですね。」


「まだありますよ。Rubyの最後のターン思い出せますか?」


時を戻そう。

千載一遇のチャンスを掴んだRubyは《チャラ・ルピア》《大爆龍 ダイナボルト》と召喚し、隠し玉の《我我我ガイアール・ブランド》まで広げて脅威の21打点を形成。


「4ターン目に《ドギラゴン閃》が走ったとき、チェンジ元だった《ワルキューレ》があるじゃないですか。」

先にビッグアクションを起こしたのはRuby。《凰翔竜機ワルキューレ・ルピア》から《ドギラゴン閃》に革命チェンジ……

「《我我我》で打点作る前に《ワルキューレ》立てたら、ブロッカー作りながら詰めに行けるので《クロック》は越えられるんですよね。」

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筆者「確かに場には《“龍装”チュリス》や《ダイナボルト》といったドラゴンがいましたね。それらがブロッカーになれば《モモキング》が2回殴ってきても凌げたのか…」

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「一応《我我我》で打点作るのも間違いではないので、ここはあくまで結果論ですかね。」


筆者「ここは…?」


Rubyの攻撃なんですけど。」


筆者「確か、《ドギラゴン閃》で《クロック》踏んじゃったんですよね。」


「そもそもブロッカーの《ドギラゴン閃》は殴っちゃダメですね。」


あ。

 

 

 

と、実に色々なことがあったがイベントそのものは無事に終わることができた。

久しぶりのCS、ドギラゴンvsチェンジザ覇道が見られたことも、製作者様からプレイ指南をいただけたことも素敵な経験である。

何より、デュエルマスターズは楽しむものであると再度認識させられた。楽しむプレイヤーを見ることができたことが一番の経験にも思えた。

関係者各位に御礼をすると共に、この記事を〆たい。

※この対戦は両プレイヤーの寛大な許しのもと記事にしています

 

 

記事:ジャイロ