上位8人上がり。予選の狭き門を抜けた戦士も残るはあと2人。
小池は環境最大母数のシータミッツァイルを操り決勝まで駒を進めた。
対するDJ_T-onoが使うのはドロマーオーラ。《ザハエルハ》と《スローリー・チェーン》のコンボを《白皇世の意志 御嶺》で確固たるものとする。《御嶺》は基本的に場を離れないため、このコンボが決まると越えられないデッキは越えられない。まさに鉄壁の守りである。
実際、DJ_T-onoはこのコンボでNEXT、赤単B-我、赤白サンマックスと名だたるビートデッキを喰らってきた。
しかし小池が使うシータミッツァイルは別だ。その柔軟な動きの果てには全てを完封する《「本日のラッキーナンバー!」》がある。
鉄壁の守りを持ってしてもミサイルは止まらない。
決勝に相応しい対決となりそうだ。
1本目 先攻:小池
後攻3ターン目まで動かないという静かな戦いから始まった。先に動いたのはDJ_T-ono。
無月の大罪で《ダイパ殺デー》を出すと小池の《ラキナン》を落とす。
対する小池は少し出遅れたものの《kβバライフ》でブーストする。
DJ_T-onoはここで大きく動く。メインエンジンである《ザハエルハ》を宣言し、GR召喚されたのは《白皇世の意志 御嶺》!
決して場を離れることのないドローエンジンが着地し、リソース勝負に優位をとったDJ_T-ono。
対する小池も既に6マナ溜まっており、動くには充分だ。
6マナ使い《“魔神轟怒”万軍投》をプレイしてGR召喚!!
×3!!!
しかし捲れたのは《ダダダチッコ・ダッチー》と《全能ゼンノー》が2体とあまり良くない。
その隙にDJ_T-onoは《デジルムカデ》を場の《御嶺》につけて次の《ミッツァイル》を牽制する。《御嶺》についているため除去ができない小池。
だが、シータミッツァイルは止まらない。先ほどのGR獣を破壊して着地したのは《BAKUOOON・ミッツァイル》!!
《天啓》、《回収》、《マリゴルド》を2体と、次々にクリーチャーを呼ぶ。《天啓》は手札をよび、《回収》は《ラキナン》を戻し、《マリゴルド》は《クラスター》を、《クラスター》はさらに《天啓》を呼ぶ。
何よりも恐ろしいのはこのターン、まだ1マナしか使っていないのだ。まだ6マナもある。
《ライフ》でマナを伸ばし、さらに《バライフ》でマナを伸ばす。《ダンダルダ》というオマケと共に。
DJ_T-onoは《チュパカル》を用意すると4マナで《メメント守神宮》を展開。Dスイッチを起動して小池のクリーチャー軍に待ったをかける。
小池は《“魔神轟怒”万軍投》をプレイするも《ムカデ》+《御嶺》のパッケージにより攻撃ができない。
しかし、動けないのはDJ_T-onoも同じだ。《御嶺》にはその強力な効果の代わりに攻撃出来ないというデメリットがある。他のGR獣をいくら出しても小池の《クラスター》が破壊するためお互いに膠着状態となっているのだ。
《御嶺》の攻撃可能条件である、「GR獣が12体」をクリアすることは易くない。誰しもがロングゲームを見据える中、DJ_T-onoだけは見据える先が違っていた。
《ア・ストラ・センサー》で呼んだ《チュパカル》で《ソゲキ》をGR召喚すると、3マナタップ………
《ダイヤモンド・ソード》!!!
攻撃不能の《御嶺》も、召喚酔いの《ソゲキ》も飯を頬張りパワー満タン!
小池の盾を《御嶺》が割りきる。小池はトリガーを宣言しようとするも手が止まる。ダイヤモンド状態のクリーチャーに《スローリー・チェーン》は効かず、ブロッカーも《ムカデ》の前にタップイン。
打つ手無しの小池はダイレクトアタックを受け入れた。
勝者:DJ_T-ono
過剰打点を止めるトリガーとして《スローリー・チェーン》や《全能ゼンノー》が採用されやすい現環境において、《ダイヤモンド・ソード》はまさに相手を穿つ光の刃。環境を読みきった素晴らしい採用に感じた。
対して、後の無い小池。しかし、小池のシータミッツァイルの本領は未だに見せられていない。というのも、小池のシータミッツァイルの特徴は多めに採用された2コストブーストにある。デッキ内に10枚あるブーストは以降の勝負に安定を約束する。
2本目 先攻:小池
小池は2マナで《鼓動する石版》を使い、さらに4マナで《ブレイン・チャージャー》と綺麗に繋ぐ。DJ_T-onoは《チュパカル》のみと心許ない。
序盤のリソース勝負は小池に軍配か。
小池はさらに《バライフ》でマナを伸ばし、《回収》で《石版》を拾う。
対するDJ_T-onoも遅れながらも《ザハエルハ》を場に出し、GR召喚。またしても捲れたのは《白皇世の意志 御嶺》!!
1本目の二の舞を演じる訳にはいかない。小池は早期の決着を迫られる。
《バライフ》で《天啓》を召喚すると、《ジャスミン》を破壊せずにキープ。この構えはアイツしかいない。
《BAKUOOON・ミッツァイル》だ。
しかし、いつもの《ミッツァイル》ではない。《ザハエルハ》+《御嶺》を作られた小池が繰り出した苦肉の策である。残されたGR召喚はたったの3回。
1回目……
《ダダダチッコ・ダッチー》。違う、不確実な動きではDJ_T-onoは倒せない。
2回目……
《全能ゼンノー》。違う、ダイヤモンド状態を前に《ゼンノー》はあまりにも無力だ。
欲しいのはヤツ、ヤツを呼べるのはアレしかない。小池はGRゾーンに手を置く。
何十、何百とGR召喚してきた小池も、今できるのはこの1回のみ。
そして、このとき、覚醒したGRクリーチャーが、小池の思いに、、、、、
応えた!!
《マリゴルドⅢ》降臨!!
マナドライブは達成済み、小池は念願のヤツを呼ぶ。
《奇天烈 シャッフ》!
宣言は「3」、さらにSAとなった《シャッフ》は攻撃時に「4」を宣言!
打点は揃っている。トリガーも止めた。
《ミッツァイル》がDJ_T-onoの最後の盾を砕いた。
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ーー
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S・T!!!
《*/弐幻ニャミバウン/*》ーーーー、、
小池の猛攻虚しく、《ミッツァイル》が処理され打点は止まる。
それだけでない、広がった打点は《ア・ストラ・ゼーレ》によって完璧に除去。
小池は0からの盤面構築を迫られる。
《ハリクロ》に《ハリクロ》を重ね、《ジャスミン》をキープして《ミッツァイル》。
《天啓》、《ダンダルダ》、《ポクタマ》を召喚するも、DJ_T-onoには届かない。
先刻の《ニャミバウン》がGR召喚した《全能ゼンノー》が小池のクリーチャー群を止めているのだ。
DJ_T-onoは《ムカデ》、《ジェ霊ニー》と小池の動きを完璧にロック。《センサー》でトドメの《ダイヤモンド・ソード》を回収。
小池のドロー時にDスイッチオン!
DJ_T-onoの盤面にある無数のブロッカーが返しのターンにはダイヤモンド状態となり襲ってくる。対して自軍はタップ状態。
小池は思考を巡らすも出口が見えない。
小池は山に手を添えた。
WINNER:DJ_T-ono!!!!
《ミッツァイル》の飛び交う環境でオーラを使いこなしたDJ_T-ono。過去の闇オーラに囚われない柔軟な構築と、攻撃を止めるトリガーが流行った環境を読みきった観察眼の賜物だろう。
アツい戦いを魅せてくれたDJ_T-ono選手と小池選手、そしてカードラボなんば店様に感謝を述べるとともに今回のカバレージを締めさせていただく。
↓両選手の構築はこちらから
https://twitter.com/nanba_labo/status/1200699399887671296?s=19
記事:ジャイロ