筆者のTwitter上にこんなツイートをみかけた。
まったくもって腹立たしい。
地下ラボCSにはいるは一党が黒オーラで決勝まで勝ち進んでいるというのに!!
赤青ジョーカーズミッツァイルやシータミッツァイルが蔓延る高速環境で、各種無月の大罪持ちクリーチャーでテンポを崩し、《大卍罪 ド・ラガンザーク 卍》の制圧力で決勝まで勝ち進んだいるは一党。その丁寧かつ素早いプレイングは相当なものだ。
対するまちゃまちゃは青魔導具で決勝までコマを進めた。真夏の山形で行われた超CSⅢでの優勝から、様々なデッキにメタを張られその身を潜めていた青魔導具。しかし、各種《ミッツァイル》デッキの台頭でその枠の調整を余儀なくされた結果、今日は決勝まで来ている。まちゃまちゃのデッキ選択の勝利と言えるだろう。
そう、お気づきだろうか?
現環境では非常に珍しい、《ミッツァイル》が存在しない決勝戦なのだ。
お互い《ミッツァイル》を食い荒らしたデッキ同士。どちらが真の捕食者となるのか?
決勝の火蓋が切られた。
1本目 先攻:いるは一党
先に動いたのはいるは一党。
主なリソース源である《ホネ損ビー》で《キルジャック》を落とすと1ドロー。順調な滑り出しだ。
対するまちゃまちゃも2ターン目に《新世壊》と最高のスタート。
いるは一党はさらに《幽具 ギャン》で墓地を肥やすと同時に《ド・ラガン》のアクセス先を作る。
まちゃまちゃは《ウキドゥ》で《新世壊》のカウントを進めつつ自身の盾を強化。
デュエルマスターズの長い歴史の中で、闇文明はカード除去が無い。まちゃまちゃの《新世壊》を除去できないいるは一党は《ド・ラガン》で先に走らねば勝ちは厳しいだろう。
いるは一党は《ジェ霊ニー》でまちゃまちゃの《新世壊》をハンデスする。ターンのおかわりだけは絶対にさせてはならない。
その間まちゃまちゃは《バレッドゥ》、《ゴンパドゥ》とカウントを3まで進める。
実質ラストターンの宣言をされたいるは一党。
しかし既に布石は打ってあった。前のターンの《ジェ霊ニー》の大罪で破壊したのは《オーマ 丙-二式》。
その破壊時能力で《ド・ラガン》を手札に呼んでいたのだ!
《ド・ラガン》は既に場にある《ダラク》にライドオンすると《幽具 ギャン》で後続を呼び、《解罪 ジェ霊ニー》でまちゃまちゃの選択を奪う。
いるは一党は止まらない。
攻撃時に《ホネ損ビー》をさらに2体追加。
自身のリソースは貪欲に広いながらも相手にリソースは渡さないという巧みなプレイでまちゃまちゃの盾を攻撃。
しかし、その1点が重かった。
いるは一党がブレイク数を抑えて攻撃したもののその1点に《堕呪 エアヴォ》がトリガー!
《ダラク》が除去され、遂に《新世壊》のカウントが4に達した。
「無月の門99で《月下卍壊 ガリュミーズ》を発動。」
高らかにまちゃまちゃは宣言すると《メラヴォルガル》が2体着地。瞬く間に両者のシールドを破壊していく。
ここからの展開はまさに意趣返しのように思えた。
先ほどシールドトリガーで返されたいるは一党。やられっぱなしでは終わらない。
《メラヴォルガル》のシールド破壊にいるは一党は渾身の
《*/弐幻ケルベロック/*》を2体トリガー!
まちゃまちゃは《ギ・ルーギリン》を用意できていないため2体のブロッカーはここにきて重い枷となる。ここを耐えられると自身の盾は残っていないため負けまで繋がる。
いるは一党の華麗な逆転劇を目の当たりにしたギャラリー。しかしそれだけでは終わらなかった。
《メラヴォルガル》はまちゃまちゃ自身のシールドをも砕く!
「《堕呪 ギャプドゥ》のSST能力発動。""次の自分のターンの終わりまで""、相手のクリーチャーは攻撃もブロックもできません。」
防御能力である《ギャプドゥ》のSST能力を攻めに転じたトリックプレイを炸裂させたまちゃまちゃ。
いるは一党の《ケルベロ》を縛りブロッカーは消えた。
いるは一党は天にもすがるように最後のシールドを覗くも、そこに解答は無く《メラヴォルガル》のダイレクトアタックが決まった。
勝者:まちゃまちゃ
必死の抵抗も届かずうなだれるいるは一党。
""燃え尽きた""という一言がもっともそれを表していた。
うなだれるいるは一党からとある質問をされた。
「あ、マッチ戦ですか?」
あまりの集中にレギュレーションを間違えていたいるは一党。
戦士の目に炎がまた灯る。
2本目 先攻:いるは一党
2マナで《ダイパ殺デー》を無月の大罪で出すと、出てきたのは《バクシュ 丙-二式》。
いるは一党は手札を2枚ももぎ取るも、まちゃまちゃは返しのターンに《新世壊》を展開。
いるは一党は《ダイパ殺デー》、《ジェ霊ニー》でハンドをどんどん削ぎ落とす。《新世壊》があるとはいえ、ここまでのハンデスにまちゃまちゃは動けない。
ハンデスにより得たテンポで《幽具 ギャン》で墓地を肥やす。
……も、肝心の《ド・ラガン》が見えない。
ハンデスができなかったこのターン、まちゃまちゃはこの隙を逃さない。
《堕呪 バレッドゥ》《堕呪 ゴンパドゥ》とハンドを広げ、気がつけば《新世壊》のカウントは3。
先刻までの攻守は逆転し、窮地に立たされたいるは一党。
しかしここでも《ジェ霊ニー》と、決定打に足りない。
ここまでハンドを広げたまちゃまちゃはピーピングハンデスでは止まらない。《堕呪 ギャプドゥ》を連打してパーツを拾い集めると共に《新世壊》のカウントは4に到達した。
まちゃまちゃはまたもや高らかに宣言する。
「無月の門99、《月下卍壊 ガリュミーズ》を発動。」
先の試合でトリガーを使いギリギリの勝利を納めたまちゃまちゃ。
同じ轍は二度踏まない。
《メラヴォルガル》2体に加えて《ギ・ルーギリン》をも2体召喚。
いるは一党は《ケルベロ》をトリガーするも《ギ・ルーギリン》を前に効果を発揮できない。
超過打点に対する解答をいるは一党は持ち合わせていなかった。
WINNER:まちゃまちゃ!!!
赤青ジョーカーズミッツァイルのような速いデッキに対してトリガーでチャンスを作れる。
メタられやすいというデメリットから見る機会の減った青魔導具をここまで純度の高い構築に仕上げた構築力に脱帽である。
今回のカバレージ化を快諾して下さったカードラボなんば店、まちゃまちゃ選手、いるは一党選手への感謝をし、カバレージを締めさせていただく。
両選手の構築はこちらから↓
https://twitter.com/nanba_labo/status/1188012639898615808?s=19
記事:ジャイロ